シャム猫

20年前は、血統猫といえばシャム猫でした。長い鋭利な三角の顔、細くて長い体、驚くほどスリムでシャープなポイント色の猫。青い目をした甘えん坊で、誰でも知っているシャム猫は、今新しい人気をえようとしています。

タイの宮殿や寺院で、大切に飼われていた古い記録があります。長い間、タイで外交官を務めていたイギリス人が帰国するときに、ペアのシャム猫を記念に送られたように、タイでは非常に貴重な猫として扱われてきました。1700年代にヨーロッパと近接する極東の旧ソビエト連邦のサイヤという地域で「奇妙な猫」として噂になり、人々はこの猫を買い求めて、いろいろな猫と交配させ、今のシャム猫の原形ができました。

1830年までにシャム猫として固定され、1878年にはアメリカに渡ってすぐに人気猫になりました。1890年代には数多く輸入され、戦後においては発祥国のタイよりもアメリカ国内の数は増えていました。それ以来、アメリカでは人気の高い猫種になっています。日本でもちょっと昔は、血統猫といえば、シャム猫の代名詞でしたが、今では、すっかり数を減らしています。しかし、近代的にシャープになった優秀なシャム猫が輸入されて、キャット・ショーでも活躍しはじめたので、人気の復活が期待されます。

ボディは円筒形で首、四肢、尾すべてが長く細いです。前脚は長く細く、スマートさを感じさせます。顔は長くて鋭角なV字形、大きな耳がシャープさを強調しています。ブルーの目はアーモンド形で切れあがり、鼻筋は長くストレート。被毛は短くピタリと体に張り付いて、毛色は口元、耳、四肢、尾にだけ色のあるポイントカラーです。

遊びが大好き、甘えるのは天下一です。

狭い部屋でも飼い主と一緒なら大喜び、なぜか高いところに上がるのが大好きです。物が落ちないように整理整頓をしてください。