シーリハム・テリア

シーリハム・テリアは1800年代中盤の英国・ウェールズ地方でキャプテン・ジョン・エドワーズによって開発された犬種です。繁殖の記録はありませんが、諸説によればシーリハムテリアはコーギー、ダンディー・ディンモント・テリア、ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア、ワイアー・ヘアード・フォックス・テリア、ブルテリアといくつかのハウンド犬の交配から生まれたとされています。シーリハムという名は犬種の生みの親の所有地に由来しています。体が細長い体高の低い犬の多くがそうであるように、シーリハムテリアも穴に住む動物、キツネ、アナグマ、カワウソなどの猟に使われていました。キャプテン・エドワーズは子犬をテストして、不屈の精神を持つ強い子犬だけを残したといわれています。非常にタフな犬たちから作られた種ということになります。今日のシーリハムの性格は当時よりやややさしくなっています。今のシーリハムはほとんどがコンパニオンドッグ(伴侶犬)ですが、ネズミ狩りの腕は衰えていません。

シーリハム・テリアは大きな頭、ドーム型の頭蓋、長くパワフルな顎をもった頑強な白い犬です。もじゃもじゃの眉毛に口ひげとあごひげがあります。背線は平らで、背の長さは地面からキ甲(肩間の背の隆起)までの高さとほぼ同じでなければなりません。暗色の目は卵形。鼻は黒。大きな耳は垂れ耳です。胸板は厚く、両足の間の低い位置にまで届いています。断尾した尾はぴんと立っています。粗いワイヤーコートにはホワイトに、ホワイト&イエローの陰が入り、アンダーコート(下毛)は厚く柔らかです。頭と耳に暗色のマーキングが入ることも認められます。

わがままでも乱暴でもないので高齢の飼い主にも向いています。被毛には定期的な手入れが必要です。土を掘ったり吠えたりするのが大好き。小型犬のわりに驚くほど大きな声で吠えます。聴覚障害が出ることがありますから、音を立てて注意を引いてみる方法で、両親と子犬をよくチェックしてください。血統によってかかりやすい病気は、皮膚、背骨の疾患、緑内障。厳しい暑さは苦手です。

忠実でやさしく自立心旺盛。元気で陽気で楽しい遊びが大好き。勇猛果敢。ほかのテリアのように気性が荒くありません。かなり頑固な面もあり、厳しいしつけが必要です。ほかの犬に対して非常に攻撃的になることがあります。