歴史
フィールド・スパニエルは、ブリーダーが体長や体重を重視しすぎるあまり、ひどい淘汰が行われ、1800年代後半には絶滅の危機に瀕しました。1920年代までには、ブリーダーの度を超した要求も適度なものになりましたが、今日もなお、その数は激減したままになっています。この犬種は、素晴らしい鳥猟犬ですが、気質がとても穏やかなので、よい家庭犬にもなります。しかしアメリカでは、コッカー・スパニエルやスプリンガー・スパニエルが圧倒的な人気を博しているため、ペットとして飼っている家庭はほとんどありません。
特徴
中型犬で、体重がコッカー・スパニエルよりやや重く、体が長いのが特徴です。体長対体高の比率は、ほぼ7:6で、背中の線は水平です。耳は長く幅広で、垂れ下がっていて、前に引っ張ると鼻づらの先まで届きます。被毛は絹糸状で、一般的に茶褐色か黒の単色です。黄褐色の斑のあるものや、ローン(小さな斑点になっている)のものもいます。胸部に少し白が入っているものは、認められています。脚、胸、耳、尾、腹は、羽毛のような豊かな毛で覆われています。鼻は大きく、鼻孔は開いています。アーモンド形の目は、栗色か赤褐色。まじめで、やさしく、品のある表情をしています。尾は、生まれつき下を向いており、通常、断尾されます。
飼育のポイント
歩き回るのが好きなワンちゃん。他の動物との相性は良好です。肥満させないように、食事は与えすぎないように気をつけてあげましょう。また、股関節形成不全にも注意してください。耳の感染症にかかりやすい傾向があります。
性格
とてもおとなしく、やさしく、思いやりがあり、賢く、遊び好きで、面白いことが大好き。活動的で元気いっぱい。人間が大好きで、とても人なつこい性格です。臆病になり過ぎないように、子犬の頃から周囲との関わり方をしっかり身につけさせましょう。