歴史
ロットワイラーはローマ軍のお供をしたマスチフ犬の子孫と考えられていますが、その名はドイツのロートヴァイルの町から由来しています。この町では肉屋が牛を追うのにロットワイラーを使っていました。肉屋たちはこのワンちゃんの首の回りに財布を巻きつけていました。こうすればお金が安全だったからです。鉄道の誕生で牛追いの必要がなくなると、ロットワイラーは絶滅の危機にひんします。この多芸なワンちゃんが新しい役目を得たのは1900年代初頭のこと。番犬、警察犬としてでした。物静かな気性のため、家庭用の番犬やコンパニオンドッグにも適しています。今日ではロットワイラーはアメリカで最も人気のある犬種の1つとなっています。
特徴
筋肉質で運動神経抜群、非常にパワフルな犬です。幅広の頭に丸みを帯びた額。体長は体高よりやや長めで背線は平らです。黒く短い毛にはくっきりと赤茶色の斑点が入っています。両目の上にも赤茶色の斑点があり、頬、胸、下肢、尾の下部にもよく斑点が見られます。三角形の耳は垂れ耳で大きな鼻は黒。唇は黒で口の内側は暗色です。後ろ足に狼爪を持って生まれてくることが多いのですが、通常この狼爪は断尾の際切除します。
飼育のポイント
股関節形成不全に注意してください。いびき、過食の傾向があります。一度にたくさんの子供を生み、たとえば12匹兄弟も珍しくありません。たくさんかまって、運動をさせ、連れ歩いてあげるのがいいでしょう。また、完全に服従するよう訓練しましょう。服従競技、シュッツフント、トラッキングもうまくこなします。攻撃的なシュッツフント用血統です。人気のある犬種なので、確かなブリーダーから譲ってもらいましょう。
性格
物静かでしつけがいがあり、勇敢で献身的な犬です。防衛本能は強く、毅然と家族を守ります。真面目で落ち着いたしっかり者。厳しく、ていねいにトレーニングしてあげましょう。そうでないとたいへん攻撃的な犬になっていまいます。リーダーシップを持った経験豊かな飼い主が必要です。円満な気質をもった、生まれながらの番犬です。